7億2千万ドルでできること

  • 2008/01/25(金) 23:30:15

1月25日(金曜日)曇り時々雪

朝から本当に冷たい風が吹いていました。
それでもなかなか雪遊びのできるほどの積雪にはなりません。
不謹慎な・・・という向きも居られるかもしれませんが,個人的には
雪の日は好きです。
「何かしなくちゃ」とあせる気持ちがなくなるって言うのが一番です。

雪の無いのをいいことに,管理人は桑の手入れをしています。
地元の大工,池田さん(共生林研究小屋を建ててもらった)に助けていただけ
そうなので、染織工房の改装を決意。
「この予算でできること・・・」と第2弾計画をしている最中。 
庶民の金銭感覚では考えられないような映像メールが来ました。
去年11月。 由良野にも来て下さって,久万で「平和の作り方」という
講演をしてくださった きくち ゆみ さんからです。
ここにも掲載してみますね。

イラク戦争1日に使うお金で何ができるか:
What ONE DAY of the IRAQ War could do:
http://www.youtube.com/watch?v=Wnq6cD5jk1Q


これを作ったのは、アメリカン・フレンズ・サービスというアメリカの
クエイカー教徒が中心となっている平和グループです。

アメリカのイラク戦争1日のコストは7億2千万ドルです
(約750億円)。
毎分50万ドル(約5500万円)という巨額の税金(その税金
の一部は日本が買った米国債のお金)が費やされています。
これを使っ て、他にたとえばどんなことができるでしょうか?

たとえば・・・・

6483戸の家族向け新築住宅が建設できます
84校の新しい小学校が建設できます
34904人に4年生大学の全額支給奨学金を与えることができます
12478人の小学校の先生を新たに雇用できます
1274336戸の家を再生可能エネルギー(自然エネルギー)にする
ことができます
1153846人の子どもに無料の給食を支給できます
423529人の子どもに無料のヘルスケア(健康保険)を支給できます

映像は英語ですが,見るだけでもよくわかるようになっています。
税金がもったいないから・・・というわけではもちろん無くて,
どこかで,自分達のお金が戦争に使われている・・・という事です。

ちょっと想像の出来ない額なので,たとえばその10分の1あれば
何をするだろう・・・・と考える事なら出来そうです。

山を買う。 それから雑木山にしたい。
柿や栗,どんぐりの木なんかを植えて,生き物が暮らせるようにしたい。
それから、それから・・・。

思いつく限りやってみても,まだまだ予算はありそうです。

お金には縁が無いので,あまり考えた事も無かったけれど,
どう使われているか,どう使えるかという事は考えてもよさそう。
戦争にお金が使われなくなったら,たくさんのいいことが出来そう
という事は確かですね。

今年に入って,ずっと考えている「確実な未来」について・・・。
この森で、できることはなんだろう。
私達にできることはなんだろう。


今朝も雪化粧

  • 2008/01/18(金) 08:05:38

1月18日(金曜日)雪のち晴天
朝6時。 まだ真っ暗なうちに起きだすと、外は青白く光っていました。
何と、夜中のうちに雪が降ったようです。

寝起きの悪い子供達も「雪」ときいたとたんわっと起きてきました。

6時半過ぎ。 ようやく外がほんのり明るくなってきました。

ところで、時を告げる雄鶏たち(うちには現在6羽います)。
夏も冬も、明るさに関係なくちゃんと時間を告げるなんて不思議ですよね。
ちなみに、1番鳥は4時半です。

7時。 森田まで2キロの道は、歩くと20分かかります。
いつもならもう27分発のバスに乗るため出発の時間ですが、
今日は雪なので車で送っていくことになりました。 
「これでスキーができる!」と張り切って出かけましたが、昼間は晴天。
雪はほとんど解けてしまいました。 

春までに工房での仕事がフルにできるよう、この冬準備中です。
次の大雪は・・・と心配しつつ春の準備にかかります。


鬼の金剛

  • 2008/01/17(木) 09:12:25

1月16日(水曜日)
春を思わせる暖かい日が続いていましたが、今日は一転曇り空。 
大川峰が真っ白になりました。
「また(雪が)来るなあ」。 と白い峰を見上げながら、地元に古くから続く 
鬼の金剛 がありました。

由良野から2キロ。 山を下りたところが、二名の森田という小さな集落です。 
ずっと昔から,森田の人たちが、この 鬼の金剛 を続けてきました。 
1年に1度、地獄のふたが開く日に鬼が出てくるのですが、
里へ入って悪さをしないように、大きな藁ぞうり、藁で包んだお弁当、
それにお箸を添えてしめ縄につるします。

大きな藁ぞうりは(こんな大男がいる村だぞ)と鬼を脅かすため。 
あきらめた鬼が食べるお弁当とお箸も用意してある・・・という寸法です。
柏書房出版の「農民生活史辞典」によると、村境の民俗として、
道切り、村祓い、などとして紹介されています。

『・・行政上の範域とは関係なく村人が[おらが村]として認識する心理上の村境で、
鳥追い、虫送りなどの共同祈願や盆の精霊送り,講の代参者
を送迎するサカオクリ、サカムカエなどの行事も村境で行われる。 
地方によっては道祖神[サエノ神]その他の供養塔も立っている。』とあリます。

そういえば、由良野道を200メートルほどあがった所に、お盆のお念仏行事をする
[サイの神様]というのがあります。
「さあ、何の神さんじゃろなあ」と聞いていましたが、もしかしたら・・・ですよね。 



昔はあちこちであったそうですが、途絶えてしまったところも多いそうです。
こんな古い伝統の残っているところに暮らせたのはラッキーだと思います。
 
朝早くから、みんなでお宮の下の集会所に集まりました。
今日は、由良野の子ども達も学校を休んで村の伝統行事に参加です。
男の人たちが縄をない、大わらじを作っている間に、私達女性陣は台所でご馳走作りをします。

神様に拝んで、綱をかけるのは森田から由良野に上がる道です。
本当は川にかかればいいそうですが、ご覧の通り、長く道いっぱいに綱が張られました。

お昼は村の人みんなで美味しいご馳走を頂きました。
普段は、それぞれ農作業も忙しくめったにお話しすることもできないのですが、こんな時は
昔話や、ちょっと怖い話など色々聞かせて頂いて本当に楽しい日となります。



由良野には、田んぼがないので、子ども達は残った藁を頂いて帰りました。

それから半日かけて、できたのがこの小さな 鬼の金剛です。
経験は宝。
おじさんたちのすることをじっと見ていたんでしょう。
何とか形ができたので驚きました。 子どもは(お蔭様)で育ちます。 
当たり前だけど、親が教えられないことは山ほどあって、周囲の(お蔭様)
のお陰でどんどん豊かに育てていただいていることを実感します。
 

ありがとうございます。

子供達の希望で、小さな鬼の金剛は ニワトリたちにささげられました。
鳥小屋にかかっています。 今年も元気に暮らせますように。


鳥獣被害特措法

  • 2008/01/15(火) 21:30:04

鳥獣被害特措法というものが出来たらしいです。
いかにも農山村住民のことを考えた法律のようですが・・・

由良野の森管理人宅では新聞を購読していないし、
テレビも見ることがほとんど無いので
東京の亀山さんからのメールでこのことを知りました。

宮崎駿監督の「もののけ姫」を観て、あれほど多くの日本人が心を動かされたと言うのに・・・

共感することが多いので、以下に亀山さんの文章を紹介します。
(日本熊森協会 の出している「 クマともりとひと 」は由良野の森にもあります。読みたい方にはお貸しします。)
―――――――――――――――――――――――――――――――
「 鳥獣被害特措法 」と云う、法律が12月13日、参議院本会議で
審議なしの全員一致で可決されました。
http://homepage2.nifty.com/kumamori/nougyoyusinbun.html


この法案は、最近被害の目立つ熊や猪を対象として、市町村の役人に銃を支給し、
熊が出た場合には、役人がこれを射殺する。と云うことを定めたものです。

近年、熊や猪が、畑や田んぼに頻繁に出物するようになり、農作物の
被害が絶えません。農家にとってはせっかく育ててきた、大切な現金収入の
糧が食べられたり、猪の運動会でめちゃめちゃにされたりで、とても困っています。

里山の農家の人たちは全国どこでも皆、口をそろえて云います。
日が暮れると外は動物だらけ。うじゃうじゃいるそうです。
そして時には、熊に襲われて怪我を負うと云う事故も起きています。

そんなわけで、議員や役所に、何とかしてくれ。
と、云う要求が殺到し、それがこの法律となりました。

ところが、被害にあっている農家の人たちは、動物を殺せ。
とは、全く云っていません。
それなのに、なぜか「 殺せ! 」の法律となってしまいました。
農家の人たちは、むしろ、動物たちを不憫に思っているのです。

日本の山の森は、明治と第2次大戦後の政策で、杉が大量に植林されました。
どこへ行っても人工樹林の杉だらけです。
特にひどいのが四国と九州です。
飛行機から見降ろすと、四国の南側は95%針葉樹です。

山奥の人工樹林の中を覗いてみたことありますか?
夏の真昼間でも薄暗く、地面が枯葉で真っ茶色のところも多々あります。
針葉樹の森の中は死の森です。
外材のコストに押されて間伐や手入れがされなくなり、細い杉が密生し
太陽光の入射をさえぎっています。
死の森の中では、植物もまれで、昆虫も動物もほとんどいません。

照葉樹の森は、いろいろな種類の樹木が高低さまざまで、森の中は
花や実を求めて昆虫や鳥、動物たちが賑やかです。

ひところ、スギ花粉による花粉症が大騒ぎとなりましたが、あれは
ホンの序曲に過ぎません。

針葉樹によって生息域を極端に狭められた動物たちに、
地球温暖化が追い討ちをかけます。

ドングリを始めとする木の実が実らなくなり始めているのです。
2004年は大不作の年でした。
今年、大量の熊が射殺されています。
今年も大不作なのでしょうか?

畑に大量に出没する熊や猪は、実は飢餓寸前の難民たちなのです。
撃ち殺された熊たちは、皆ガリガリにやせ細っています。

その飢餓難民を大量虐殺しようという法律が
この「 鳥獣大量虐殺特措法 」です。

彼らは我々人間:日本人が、山を壊したことによって発生した飢餓難民です。
それを大量虐殺しようとしているのです。

難民キャンプを作り、我々が破壊した森を再生して、
森に返してあげるのが筋です。

そんなわけで、日本中の針葉樹を伐採し、照葉樹に変えていくプロジェクトを
推進しているのが、「 日本熊森協会 」です。
http://homepage2.nifty.com/kumamori/


この協会は、97年に尼崎の中学校の理科の自由課題で一人の女の子が
問題提起したことでスタートし、その時の担任の先生だった森山先生と
その女の子が今も精力的な活動を行っています。


97年からの感動的な活動のストーリーがまとめられています。
100円の冊子「 クマともりとひと 」です。
みなさん、ぜひ購入して読んでみてください。
100円では赤字ではないの? と心配してしまうほど立派な本です。

さて、熊や猪は森の中に獣道を作り、熊は余計な樹をなぎ倒して
明るく広々とした森の空間の手入れをしていることが判ってきました。
まだ僕は写真でしか見たことはありませんが、熊がたくさん(=自然に)いる
森は、明るくのびのびとしていてとてもきれいです。
森の動物たちがきちんと手入れしているのです。
森の中ではバクテリアから頂点の熊に至るまで、すべての動物たちが
見事な連携を見せているようです。

そして熊は意外にも動物蛋白をほとんど食べないそうです。
ほとんどドングリや葉っぱ、昆虫などで、時々しゃけなどの動物蛋白を食べる
だけみたいです。
更に驚くのは、とても臆病で、人間を襲うということは通常はないそうです。
襲われるのは、人間が驚いて叫んだ時に、熊が恐怖でパニックになって
かかってくるということです。
森の中で熊と遭遇してもあわてずゆったりと話しかければ大丈夫だそうです。

グリズリーのハリウッド映画や新聞で報道される熊の姿に
どうやら僕たちは大きな誤解をしていたようです。

そんな熊たちが生息域をほとんど失ったところに今度は大量虐殺で、
本当に絶滅が寸前となりつつあります。
熊の胆は、高値で売れるので、これも実は大きな問題です。


さて、問題は虐殺による熊の絶滅だけではありません。
山の岩清水が枯れ始めたとの報告が相次いでいます。

僻地の高齢者の村では、近所の岩清水や井戸が枯れて、
年々奥地まで水を求めて歩かなければならない。と云う事態が
発生しているそうです。
まるで昔NHKのドキュメンタリーで見た、アフリカかタイのような
光景です。

30〜50年かけて、照葉樹の森が雨水を浄化して湧き出ていた水が
枯れ始めたのです。



銃による事件が頻発しています。
役所にライフル銃を装備すると云うことは、警備の手薄なところに
銃がありますよ。と、宣伝しているのと同じことです。
911やサリンだけではなく、振り込め詐欺事件と云い、ウィニーと云い、
駐禁や飲酒の気違い沙汰の取締りと云い、社会不安をあおって警察権限を
強化する手口のひとつなのでしょうか。


避難民の動物を虐殺するのではなく、難民キャンプを作り、
山の森を再生し、動物たちと一緒に山を復活させるための
新法案を作るべきと思います。
「 鳥獣被害(難民虐殺特措法 」を廃案に追い込む「 鳥獣難民キャンプ設立法案 」です。
「 特措法 」って云う名称はとんでもない印象が強いので使いたくないですね。

あけましておめでとうございます

  • 2008/01/12(土) 11:02:10

2008年 1月12日 (雨)  

暮れからの積雪もすっかりとけてしまいました。
昨日の夜から暖かい雨が降っています。
結構湿度が高い風が入り込んでいるようで,高原はずっと霧に包まれています。



お正月は,共生林の雑木山に登りました。
まだたくさん雪が残っていて、たくさんの動物の足跡を見つけました。
ウサギやアナグマなどはあちこちに足跡を残しています。


子供たちは大喜びで,去年整備された遊歩道をそりで一気に滑り降りました。
由良野のゲストハウスには,オーストラリアからのゲストがいらして,
英語の出来ない由良野の兄弟と,日本語の出来ない8歳の女の子とで
仲良く会話(?)して遊んでいるのが印象的でした。





「確実な未来は、懐かしい風景の中にある」
と言われたのは、八ヶ岳のふもとで、30年以上前から木を植える活動を
されている 柳生博さんです。

子どもが成長して,結婚してまた子どもが生まれて・・・ということが
ずっと続いていくことが「確実な未来」。
林に生きものの気配があって、皆が暮らしていけることが「確実な未来」

森から,危険を冒して里へ降りてくる熊達が殺されています。
去年暮れ,それを後押しするような法案も出来ました。
高校生が始めた先進的な活動が,兵庫県にある
「日本くま森協会」
です。
  
いろんな出会いを頂いて,今年も楽しい里山でありたいと思います。